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今日の確認したいウォール・ストリート・ジャーナル記事

Collapsing Yields Could Head Even Lower

(大幅下落の米国金利は、まだ下げ余地がある)

(要約すると)

・現状の政策金利の中央値は2.375%であるが、10年国債はこれをわずかに上回る水準(2.46%)まで低下している。足元の米国金利の大幅下落は、Fedの金融政策によるものであり、金利低下の要因となることが多い何らかのリスクオフイベントに基づくものではない

・水曜日のFOMCの参加メンバーの政策金利見通しは、年内利上げなし、2020年に利上げ1回である。12月のFOMCでは年内2回の利上げの見通しであったことから、Fedの政策スタンスは大幅にハト派寄りに転じたと言える

・マーケットのコンセンサスもハト派に傾いており、金利先物は年内の利下げを織り込んでいる。長期金利の低下は経済の弱さを示すという、分かりやすいストーリーに市場の参加者は囚われている

・しかし、①企業のデフォルトリスクが高まっていることを示唆する指標はないことや、②昨年ほどの伸びではないにしろ、企業業績は今年も堅調推移が見込まれること、また③足元の軟調な経済指標は政府閉鎖の影響が大きいこと、④ECBも金融政策のスタンスをハト派寄りに転じていることなどから、今後景気減速が加速することは見込み難い

・最終的には景気は上向いていくのではないか

私見

・昨年12月から足元において世界的に軟調な経済指標が多く発表されているが、これは米中貿易対立や中国当局による債務削減といった景気引締め政策に伴う政策要因であり、昨年の時点から見通せていたことである。

・つまり、市場に対する見方を根本的に変える事象は発生しておらず、Fedは年内の利上げスタンスを大幅に変えているが、これは過度に景気悪化寄りに見通しを変えてしまったと言えるのではないか

・むしろ、中国が景気刺激の方向に政策スタンスを変えるなど、欧米日中の財政政策が景気刺激寄りとなっていることを踏まえると、景気は改善方向に向かうのではないだろうか

・マーケットは人間同様、足元の情報のみで物事を判断し、整合的なストーリーを作り出す傾向にあることに注意する必要がある

Collapsing Yields Could Head Even Lower